維新の英雄 西郷隆盛は神経質な策略家 [英雄]
維新の英雄 西郷隆盛は神経質な策略家
「幕末の大誤解」熊谷充晃著(彩図社出版)と言う本を紹介したい。
サブタイトルが「教科書に載っていない!」となっており、常識的にみんが知っている事と
実際幕末に起きたことや人物像は大分違うとゆう内容の本です。
西郷隆盛は紛れもなく幕府打倒の中心人物であり、明治維新の英雄である。下級武士に生
まれながら薩長同盟を成立させ、戊辰戦争戦争では官軍を勝利に導く。教科書に載っている
彼の写真や上野公園の銅像から連想されるのは、大きな器を持った面倒見のいい親分肌の男
に思えます。
肖像画 後列右から2人目 http://www.sun-media.info/
しかし実際の姿は少し違います。まず写真は彼の弟と従兄弟の写真を合成したものだった
ことがあとで分かってきます。隆盛はその頃流行りだした写真嫌いだったらしいが、実際は
職を失った旧幕臣の暗殺を恐れて、写真を撮られるのを嫌がったらしいのです。
彼の写真はほとんど現存せずドイツで発見されているが、頬がこけおおらかな人には見え
ない。晩年は肥満しており背が高かったので、体型は以前のイメージどうりかもかもしれま
せん。
この晩年の頃に書かれた肖像画が今日の西郷像であり、その体型から大らかな性格像が出
来上がったのではないでしょうか。
知恵を絞って作戦を考える軍略家
実際の働き振りどうかと云うと、禁門の変では指令官の一人として戦い、長州出兵では征長
軍の参謀、戊辰戦争では実質的な官軍の最高指令官、明治政府では陸軍大臣になっています。
こうしてみるといつも後方にいて指図する軍略家であって、前線で孤軍奮闘する力強い男の
イメージはないですね。知恵を絞って相手を追い詰める神経質な人物像が浮かびあがります。
維新後、征韓論を巡る政争から新政府との対立を深め、郷里の鹿児島に戻った西郷は新政府
に不満を抱く士族勢力に祭り上げられ、西南戦争を起こし敗れてしまいます。軍略家として
新政府を倒せると思ったのか良く分かりませんが、結局新政府に裏切られてしまうのです。
旧幕臣から狙われ、新政府には裏切られたかわいそうな男だったのかもかもしれません。
維新の英雄 龍馬は無名のスパイ [英雄]
維新の英雄 龍馬は無名のスパイ
「幕末の大誤解」熊谷充晃著 (彩図社出版)と言う本を紹介したい。
サブタイトルが「教科書に載っていない!」となっており、常識的にみんが知っている事と
実際幕末に起きたことや人物像は大分違うとゆう内容の本である。
その代表的例が坂本龍馬であり、幕末維新の最大の厚労者であるはずのヒーローが、実は
こちらの話をあちらに伝え、遠隔地の情報をこちらに持って帰るような言わば”スパイ”のよ
うな役割をしていたとゆうのである。
幕藩体制で凝り固まった社会情勢の中で、脱藩した龍馬は海援隊の一員として日本中を駆け
巡り、各地の情報を集めてはばらまいていき人脈を広げていく。彼の情報は新しく斬新であ
ったが、誰かの受け売りにすぎないのである。
ではなぜ明治維新は彼無しには語れないようになったのか。
時代のヒーロー誕生
今日のヒーローとしての龍馬像は、司馬遼太郎の「龍馬がゆく」がもとになっており、この
歴史小説も明治16年の新聞の連載小説を参照しているらしい。この小説の内容が問題らし
く、幕末一部の関係者を除いて全くの無名だった龍馬を歴史的な英雄にまつり上げているの
である。
龍馬が語る誰かのアイデアは、聞く側にとって龍馬が考えたものと受け取られ、多才な人
物像が出来上がっていったらしい。
一方当時の明治維新政府は「西南戦争」や「萩の乱」などの反乱に加え、モーレツなイン
フレに悩まされていた。騒然とした社会情勢に「これでは江戸時代の方が良かった」とゆう
民衆の声に政府は苦境に立たされる。
このままでは立ちいかない、そこで言いだしたのが、江戸幕府を潰し明治維新を迎えこん
な物価高な時代になったのは「あいつが倒幕をやれと言ったからやった」と龍馬のせいに
したのである。
こうなると幕末の様々な出来事や制作はまるで龍馬にけしかけられてやったようになって
しまう。
こうして幕末の無名の浪士は良くも悪くも時代の表舞台に立たされてしまった。明治維新
はそれまで苦渋舐めてきた西国諸藩によるクーデターと捉えたら、坂本龍馬は明治維新政府
に上手に利用されたと考えていいかもしれない。